俺がいかがでしたかブロガーだ!

普段いかがでしたかブログをクラウドソーシングサイトで請け負っているブログ主を読者が見てこれよりはマシだと勇気づけられる、そんなブログが有ってもいい

クラウドソーシングサイトはなぜか声優やVTuberもたまに募集している

 VTuber業界ってやつにもどうやらいかがでしたかブログと同じような質の悪い企業に目をつけられるってことはあるらしくい。最近もそういうブラック企業が反乱を起こされたという話を耳にした。俺はブラック企業に対してついぞ反乱を起こすことの出来なかった負け犬なのでそういうニュースでは無条件に企業でない側を応援する。ゴシップとスキャンダルはいかがでしたかブログの格好の題材なのでもうゲーム部とやらで検索したらいかがでしたかブログで溢れているんだろう。が、俺が今回書くのはそういう話じゃない。

 話というのは、世界最大のいかがでしたか工場であるところのクラウドソーシングサイトのことだ。実はここには文章以外の依頼も時たまある。俺たち夢も希望も失せた老害にいかがでしたかブログを書かせるだけでなく、夢も希望もある若者を薄給でこき使おうというやつらも大勢いるのだ。

 その代金は驚くなかれ、一本100円から300円ってところだ。長くて10分程度の原稿の読み上げでたったそれっぽっち。案件が継続する保証もない。もちろん声優というのはまともに飯が食えている存在は本当に超上位の一握りだから他と比べてひどいというわけではないというやつもいるだろうが、少なくとも派遣や工場で日給8000円以上は確実に稼げていた身としては、大多数の声優は少なくともその倍をもらってもバチが当たらないところだろう。

 そしてその募集の中にVTuberもある。生放送があるから時給制もあって、1000円だったり2000円だったりする。これを見てあんたは安すぎるとも、声優の卵がやるには案外いいとも思うかもしれないが、俺は保証のない身分で、人に楽しい体験を提供する立場の人間がこれっぽっちしかもらえないってのは社会が恥ずべきことだと思う。毎日八時間生配信なんてものは出来ないんだぞ?

 

 で、俺が声優志望でもVTuber志望でもないのになぜそんな案件がクラウドソーシングサイトにあるか知っているかというとだな……そう、あるんだ。Youtube用の原稿募集依頼ってのがな。

 俺が以前見かけたのはとあるゲームプレイ動画を見てそれっぽい解説ナレーションを書いてくれという案件だった。文字単価0.5円と舐めた値段だったので流石に応募はしなかったが、多分受けていたら、ゆっくり音声かあるいは声優の卵が俺の原稿を読むことになっていたんだろう。

 ああそうそう、この記事はあくまでクラウドソーシングサイトという底辺から見たYoutubeの周辺事情だからこれだけの情報を持ってVTuberに関する一般論を導き出すのはやめたほうがいい。もっとまともな企業は基本的にクラウドソーシングサイトなど使わないだろう。俺はVTuberという連中のどれほどが実際にゲームをプレイしていて実際にどれほど台本に頼っていないのか正確な比率は全く知らない。調べる気もないのでわかりませんでした、と答えるのが正しいいかがでしたかブログの作法だ。ただ、例え台本があってもゲームをプレイしていなくても人々を楽しませようと表で活動する彼らは尊敬に値すると思う。プレイしてるやつも台本書いてるやつもそうだ。それが俺のようないかがでしたかブロガーと変わらないかそれ以下の値段ってのは倒錯している話だと思う。

 けど世間はそうは思わなくて夢を追いかけているような若いやつには金は渡すべきじゃないしそんな余裕もねえ、というのが正論ってやつになるらしい。そして俺は大富豪ではないのでそんな状況をどうしてやることも出来ない。

 

 なんでもしあんたが声優やVTuberの夢を追いかけている立派な人間で、もしあんたのクライアントがとんでもなく舐めた態度で忍耐強いあんたがどうしても我慢できずパンチを食らわしちまったら「いかがでしたかブログを見てやりました」って言って俺に責任なすりつけといてくれ。多分それで事態が好転する可能性はなにもないし俺は適当にしらばっくれるだけだと思うが、ふてくされるときの決め台詞くらいにはなってやれるからな。